春一番の後に、最初の開催へのメッセージをお伝えさせて下さい。福島県南相馬のお二人からのメッセージです

春一番の後に、関東ではそのままポカポカの春の陽気が続いています。
2011年震災から毎年この時期の寒さと陽気の変化を気にしてきましたが、記録的暖冬の今年はさすがに「気候変動」という言葉が頭の中で瞬きます。

今年の311は、コロナウィルスにも向きあっていく311です
震災から9年という月日に、どれほどの方々が今年の3/11日比谷公園ピースオンアースにお集まりになるのか。毎年をご一緒してきた皆さんとご相談している中ですが、不測の状況に関係者のご様子もそれぞれ一様ではありません。311東日本大震災からの日々「ピンチはチャンス」という言葉に何度も奮い立ったことを思い出し、最善を考えて進もうとしていることをまずはお伝えさせて下さい。

事務局長 鈴木幸一

こちらのメッセージは既に10日ほども前にいただいたもので今私たちが急激に向き合っているコロナウィルスへの日々の以前にしたためられたものですが、震災からこれまでの9年の日々と、今も向き合う毎日を、新しい不安を感じる今の私たちに重ねて気づけることもあるように思います。
今回お二人はピースオンアースに出席されませんが、震災から9年にあたって福島でご縁ある方からの言葉をと思いました。
お二人の311ピースオンアース開催へのメッセージに是非ふれていただけるようお願いいたします。

□南相馬よつば保育園 近藤能之さんより

東日本大震災から9年が経とうとする今でも、南相馬での子育ての安心感が取り戻せたとは言えません。保育園の給食の生鮮食料品はまだ県外産を使っていますし、放射線量検査も継続して行っています。
表面上は安心感があっても、子育てをしている親の気持ちの奥底にはまだまだ不安が何重もの箱の中に封じ込められて、押し込められています。
「福島は、南相馬は大丈夫ですか?」と訊かれたら、今でも私の答えは「まだ20年経ってないから、大丈夫とは言えません。」です。依然、道半ばというところでしょうか。
だからこそ、みんなが思いを一つにし、つながる場(ピースオンアース)が必要なのです。
皆さん、また福島・南相馬でお会いしましょう!

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□福島県南相馬市 高橋美加子さんより

今年も3・11がやってくる。
地震・津波
原発事故
あれから9年が過ぎた

壊されたものは何?
消されたものは何?

人は次第にアノトキを口にしなくなる
口にしなくなると
記憶は心の奥へ奥へと運ばれてゆく
壊されたものは
コワレタモノとなって
暮らしの時間に埋もれ
沈黙の眠りに沈んでゆく
その底には
消されたものが
キエタモノとなって仕舞い込まれ
密かに涙を流し続けている

何も変わらなかったのか?
何も変わらないのか?

美しいふくしまの海辺には
だれも住めない空白地帯が広がっている
今も
これからも

原子力で電気を作るのは もう やめてください!

― 何度でも言います原発いらないと荒れ地をゆする風に巻かれて ー