【レポート】SUGIZOさんが再生可能エネルギーに託す想い。ソーラーパワーの総合イベント<PVJapan2014>で、対談トークショーが開催!

photo:KOTARO MANABE

photo:KOTARO MANABE

私たちピースオンアースの場づくりで、この3月の日比谷では太陽光発電100%でのステージに立っていただいたミュージシャンのSUGIZOさん。太陽光発電の展示会としては日本最大級である<PVJapan2014>で、ピースオンアース事務局長の鈴木幸一と共にトークセッションをおこなっていただきました。そのレポートを紹介します。

以下、アースガーデンWEBより引用掲載。
http://www.earth-garden.jp/magazine/34996/

環境やエネルギーに関心を持ち始めたきっかけや、東日本大震災の翌年から始まった<311東日本大震災 市民のつどい Peace On Earth>との関わり、また、再生可能エネルギーにかける熱い想いについて。
第一線のアーティストが発信するメッセージをしっかりと受け止め、一緒に動き出そうじゃありませんか!?


2014年7月30日〜8月1日に東京ビッグサイトで開催された<PVJapan2014>は、太陽光に関するあらゆる要素が詰まっているイベントです。「太陽光発電協会(JPEA)」が主催し、太陽光発電専門の展示会としては日本最大級で、新製品や新技術、市場動向や政策情報まで、関連企業や各種団体がたくさんのブースを並べていました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

出展者の一つである「WWB株式会社」は、太陽光パネルの製造や販売、メガソーラーの基礎工事となる杭打ちのための重機の開発、省エネのためのシステム構築など、太陽光エネルギーの導入に関してトータルでサポートできる企業です。また、「WWB」は、今年3回目の開催となった、<Peace On Earth 2014>で特別協賛しており、ステージの音響に必要な電源を全て太陽光エネルギーでまかなってくれました。そんなご縁もあることから、今回、イベント初日の夕方に、音楽家SUGIZO氏とPeace On Earth事務局長 鈴木幸一氏による対談トークショーが開かれたわけです。

環境問題に関心をもったきっかけと311東日本大震災について

SUGIZO氏は、日本のロックバンドとして、絶大な人気を誇る、LUNA SEAやX JAPANのギタリスト。今でこそ、脱原発を唱える大物ミュージシャンとして知られていますが、環境やエネルギーに関心を持ったのは、今から15年ほど前だと言います。

「自分が親になったことがとても大きくて。それまで、いわゆるロックンロールの裏街道を走ってて、酒や暴力にまみれた生活をしていました。もちろん環境や社会に対してもどちらかと言うと、今の僕が一番嫌なタイプだったんですよね。親になったときに雷が鳴ったように、全てを反省したというか。この子たちがこの世の中で大きくなって、成長して、僕らはこのままじゃいけない。そういうことを本能的に感じたんですよね」とSUGIZO氏。それがきっかけとなって、戦争の根源のことだったり、環境やエネルギーについて踏み込んで調べるようになり、太陽光発電に関しても311前から、<PVJapan>のような展示会に足を運んでいたそうです。

3月11日の東日本大震災による福島第一原発の事故については、「僕らがずっと危惧していたことがついに現実になってしまったという絶望感が大きかった」と。そして、「音楽で何もできない」って実感したSUGIZO氏は、津波の被害が大きかった宮城県石巻市に入り、他のボランティアと一緒に泥かきなどの作業をした時のことを話してくれました。

「全然違った仕事の人たち、もしくは国籍も違う人たちが、あの場で集まって、みんなで力仕事しているっていうのは、すごく不謹慎なんですけど、美しかったですよね。あの状況下で世界中からみんなが力を合わせ、何か被災地を救おうとしているパワーっていうのは、震災後のとても大きな学びの一つだった。人間ってまだまだ美しいところがあるって」と振り返るSUGIZO氏。

また、「WWB」も福島第一原発の事故の時に、海水を原子炉建屋に流し込む巨大なポンプ車「大キリン」を提供した話が南兵衛氏から紹介されました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

震災から1年後に生まれたPeace On Earthについて

震災後、1年経とうとしている時に、SUGIZO氏、坂本龍一氏、加藤登紀子さんと南兵衛氏が手を繋ぎ、生まれた<311 東日本大震災 市民の集い Peace On Earth>という場づくり。準備期間1ヶ月ほどで開催にこぎつけた苦労や、開催に際して音楽を中心に集うことへの葛藤があったそう。

「そこで痛みをもう一度みんなで思い出し、気持ちを分かち合うことはとても大事だと思うんですけど。追悼の念を大事にしていくと同時に、未来をどうしていこうかっていう意思を発信したいんですよね。集まってくれたみんなとアーティストのみんなと。これから311を経験した後で、僕らがどう生きればいいのかっていうことをみんなで強く、気持ちをシェアし合う最高の場だったと。それはこれからも続けなくてはいけないと思うし。例えば、この前のPeace On Earthをスポンサードしてくれたのが、WWBですし。WWBあってのPeace On Earthのパネルであり、エネルギーであり、そしてあの素晴らしい音であったりね」と話すSUGIZO氏。太陽光発電を含む、再生可能エネルギーで作った電気で音を鳴らすと、格段にいい音になるという嬉しい副産物について、言葉を強くしていました。

photo:KOTARO MANABE

photo:KOTARO MANABE

自然エネルギーの文化をつくるということ

震災から3年経って、これからやらなければいけないのは、「自然エネルギーの文化を作るっていうか。当たり前に自然エネルギーを使っていく世の中を作っていくこと」と切り出す南兵衛氏。SUGIZO氏からは、以下の返答が。

「大事なのは今、僕ら、もしくはより若い世代の人たちが率先して、新しい文化の在り方を築き上げて欲しいと思っているんですよ。音楽ももちろんそのための貢献はしたいですし、あらゆるエンターテイメントや芸術が社会に対してよりコミットするべきなんです」

そして、「自然エネルギーと原発や化石燃料のエネルギーとどちらに分があるのかは、未来をみると一目瞭然」だと。今できるだけ多くの人が動き出すかで、それが早まるかどうかの話と言うSUGIZO氏。

「自然エネルギーがビジネスとして成功していかないと世に出て行かないので、僕ら消費者として自分たちがこれだと思う会社を応援する、消費者として、一市民として、こうなりたいという理想のアプローチをしている企業や団体、もしくは政治家を支援するような考え方に、ちょっとだけでもシフトしてもらえると、とても素晴らしい未来が待っているんじゃないかと思います」と最後を結んでくれました。

「WWB」からは、太陽光パネルとアンプ内蔵のスピーカーがセットになった、「Maxar【マクサ】®」のスピーカーモジュール、SUGIZOモデルが発売されるそう。対談トークショー終了時、SUGIZO氏による記念のサインが入れられ、集まったファンからはたくさんの写真が撮られていました。音楽を楽しむ人が太陽光エネルギーと繋がることで、また新しい展開が生まれることを期待したいです。SUGIZOさん、熱いお話、ありがとうございました!

photo:KOTARO MANABE

photo:KOTARO MANABE

OLYMPUS DIGITAL CAMERA